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夜の女王に泣かされる

「夜の女王に泣かされる」と言っても、夜の歓楽街に君臨する女王様にムチで打たれるとか、そういうお話ではありませんw。またまたオペラの話題ですが、モーツァルトの『魔笛』に出てくる「夜の女王」です。
初めて『魔笛』に出会ったのは中学生頃でしょうか。ベルイマン監督の『魔笛』を母に連れられて観にいったのが最初でした。その後、中学(それとも高等部に入ってからでしたっけ?)の音楽の時間に『魔笛』の中の数曲を日本語訳で歌う授業があったり、学校の講堂で(やはりベルイマンの)『魔笛』上映会があったり。それまではオペラというと、「派手に着飾った男女が金切り声出してヒステリックに歌ってる…」みたいな苦手意識しかなかったのですが、そのイメージを変えてくれたのが『魔笛』でした。

「パ・パ・パ」のデュエットを音楽の授業で歌うたび、「まるでビートルズだ」という思いがよぎったものです。
恋をしたときの、あの感じというか。
頭の中をまっさらにして、あらためて相手の名前を呼んでみる時の心の震え、とか。
半信半疑が確信に変わっていく瞬間、とか。
そんなムズムズドキドキな心の動きを、かくもシンプルな旋律で描写してしまえることへの驚き。ポップ・ミュージックの原点を感じましたね。
未だに、「パ・パ・パ」のイントロの弦の音が聞こえてきただけでグッときて、涙が出そうになってしまいます。

そんな「パ・パ・パ」の他に、タミーノ王子がパミーナ姫の絵姿を見て歌う恋歌などもしみじみ良いですが、夜の女王のアリアでも、目頭がツーンと熱くなるのです。
この「夜の女王のアリア」、コロラトゥーラと呼ばれる技巧的なものなのですが、聴けば聴くほど超人的な歌唱です。人間が人間でなくなっていくような。正直、何でこれを聴いて涙が出そうになるのか未だに自分でよく分からないのですが。
この曲に関しては、感情移入して泣くというのとは、明らかに違うし。
その芸術性、技巧性の高さに心打たれるとか、モーツァルトの天才ぶりに嫉妬して泣けるのだ、とか、色々考えてみても、ちょっと違うような気がします。私はサリエリじゃないもの。
あ、下で「怖い怖い」と書いてますが、子どもじゃないので、怖くて泣きそうなわけでもないと思います。多分(笑)。
あの高音の周波数が涙腺を直撃するとか?
いつかは「あ、こういうことだったのか」と、思いあたる日が来るのでしょうか。

実家ではショルティのCD(69年盤)を聴いていましたが、今回iTSでアーノンクールの『魔笛』をダウンロードしてみました。序曲と「パ・パ・パ」はショルティの方が好みですが、アーノンクール盤のタミーノ王子(Hans Peter Blochwitz)の声は甘~くて伸びやかで、まさに「王子」そのもの♪ショルティの王子(Stuart Burrows)はもうちょっと男っぽくてりりしい声なのですが、大蛇に追いかけられて気絶して、女王の侍女たちに助けてもらうような弱っちい王子ですから、男らしい声よりも甘み成分が多い方が合っているのではないかと(笑)。


夜の女王第一のアリア(Natalie Dessay)
これはぜひ、オペラに興味のない方にも、いえ、そういう人にこそ見ていただきたい!
なんで小林幸○さんがこんなところにいらっしゃるんでしょうねぇ?(笑)
歌唱も素晴らしいですが、退場のしかたも素敵すぎますw。
王子もおマヌケで、何度見ても笑える…ホントに『魔笛』って芸術であると同時に娯楽大作です☆


夜の女王第二のアリア(Diana Damrau)
こちらのボーイ・ジョージさん、いえ、夜の女王は小林幸○さんの衣装を借りなくても大迫力で、子どもに見せたら大泣きされること確実です(笑)。
いや~、怖いっ!
怖くて、怖くて、ついつい何度も見ちゃいます(爆)


ベルイマンの『魔笛』より、パパゲーノとパパゲーナのシーン。(スウェーデン語)
特に4:50あたりから始まる「パ・パ・パ」のお芝居と演出がとても好きです。二人が照れてコミカルなところがすごく可愛くて。このパパゲーナ、とっても美人さんですね。


で、『魔笛』と言えば、ケネス・ブラナーが映画化したものが最近DVDになったそうで。時代が第一次世界大戦前夜に設定されているそうですが、どのように料理されているのか気になります。
今度借りてこよう♪
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2008年01月29日 | Comments(10) | 音楽[Classical]

iTunes Storeでオペラ。

昨年末から、無性にワーグナーの『タンホイザー』が聴きたくなってムズムズしていたのです。
たぶん、Sigur Rosの『Hvarf/Heim』に収録されていた再録バージョンVonの、厳かに一歩一歩進んでいくようなイメージが頭の中で化学反応をおこし、タンホイザー序曲の巡礼の主題につながったのだと思います。
大学時代、研究室にワグネリアン(かつクラフトヴェルキアン)の先輩がいらっしゃいまして、ハイティンク盤のCDを貸していただいたのが、私の初『タンホイザー』でした。その後時々探してきたもののハイティンク盤はずっと廃盤のようで、結局CDを購入しそびれたまま○×年が過ぎてしまったのですが…。ようやくここにきて、このムズムズを解消すべく、バレンボイム盤をiTSでダウンロードしました。
このバレンボイム盤、全曲収録なのに普通のポップスのアルバムと同じ1500円というのにビックリです(@o@)。オペラのCDはダイジェスト盤はいざ知らず、全曲だと5000円以上するものが多いですし、ましてや本物の舞台を観に行ったらチケットは数万円しますよね。
iTSでも他の『タンホイザー』(全曲)は4000円~4500円がほとんどなので、バレンボイムだけお買い得な感じです。
ショルティ盤4,500円
カラヤン盤4,500円
シノーポリ盤4,500円
カイルベルト盤iTunesPlus 4,500円
サバリッシュ盤iTunesPlus 4,000円
ベーム盤iTunesPlus4,500円
…ダウンロードなのに「盤」というのは変かもしれませんね。「版」?
それはさておき、4,000円台になると1,500円ほどは気軽に買えませんが、現在CDでは手に入らない演奏も多いので、このiTSのコレクションは貴重ではないでしょうか。できれば、デジタルブックレットで解説なども付けてくれるともっと嬉しいのですが。ワーグナーの楽劇のリブレット(台本)は、ドイツ語と英語対訳が併記されている有り難~いサイトがあるので助かります。が、やっぱり演奏ごとの歌手や録音に関する情報が欲しいですね。ある程度はネットで探せますが。

tannhauser

それにしても。色っぽいんですけど、このジャケ(笑)
 指揮:ダニエル・バレンボイム
 演奏:ベルリン・シュターツカペレ
 歌:ペーター・ザイフェルト(タンホイザー)、ジェーン・イーグレン(エリザーベト)、トーマス・ハンプソン(ヴォルフラム)、ヴァルトラウト・マイヤー(ヴェーヌス)etc.

オーケストラの演奏も緩急のメリハリがきいてドラマティックで、タンホイザーとヴォルフラムもそれぞれハマリ役だと思いました。ただ、エリーザベトがちょっと「マダム」っぽいお声でw、もう少し初々しい感じだと良かったのに。

この物語、あらすじ(wikipedia参照)だけを追うと「タンホイザーのバカッ!!!(><)」と腹が立って仕方がないのですが(苦笑)、音を聴くと否が応でも感情移入させられます。やっぱり音楽の力は大きい。
人間、タンホイザーほど極端ではないにしても、自分が手にしている幸福だけに安住することがなかなかできず、ついつい手に入らない、入りにくいものを求めてフラフラしてしまうことも多いもので。だからこそこの巡礼の歌が胸に迫ってくるのだな、などとつらつら思いつつ、聴き入ってしまうのでした。

静かに歩を進める、巡礼の主題。
艶やかに、くすぐったく跳ね回りながらまとわりつくような、ヴェーヌスの主題。
それぞれのテーマが絡まり合い大きなうねりを作り出す序曲だけでも、相当な聴き応えです。
また、第二幕第四場のタンホイザーx騎士たちxエリーザベトなど、それぞれが異なる歌詞と旋律を歌い上げるのが重なりあう重唱部分も圧巻ですね。異なる素材、構法が複数組み合わさった巨大建築物がものすごいスピードで構築されていくような、圧倒的迫力があります。
その一方で、エリーザベトに密かに想いを寄せる騎士ヴォルフラムが歌う「夕星の歌」なども静かに心に沁みて、涙を誘い…。

Wagner rocks!

ということで、カラヤン指揮による序曲をどうぞ。
タンホイザー序曲(カラヤン)part1


タンホイザー序曲(カラヤン)part2

2008年01月25日 | Comments(0) | 音楽[Classical]

黙祷

約一ヶ月前に「ロシア最高栄誉賞受賞」というニュースを受けてチェロ奏者ロストロポーヴィチについての記事を書きましたが、本日お亡くなりになったそうです。(読売ニュース

ブラームスはチェロソナタ第1番作曲中に母親を亡くし、第2楽章以降にはその悲しみの影響が色濃く出ていると、CDの解説にありました。
ロストロポーヴィチ氏のご冥福をお祈りして、今夜は再びこのチェロソナタに耳を傾けます。

ブラームス:チェロソナタ集 ブラームス:チェロソナタ集
ロストロポーヴィチ(ムスティスラフ) (2007/02/28)
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2007年04月27日 | Comments(2) | Trackback(0) | 音楽[Classical]

Brahms / Sonata for Cello and Piano (Rostropovich & Serkin)

クラシックはあまりよく知らないし、たまにしか聴かないのですが、今日はめずらしくブラームスを。
というのも、昨日、「ロストロポービッチ氏に露最高栄誉賞…80歳誕生日」というニュースを目にして、ロストロポービッチ(私は「ロストロポーヴィチ」表記が好みなので、以下こちらで。「ビッチ」て何か嫌。笑)熱が再燃したからです。3月27日が80歳のお誕生日だったのですね。おめでとうございます!(そして、かくさん、巨匠と同じバースデイですね!)

はじめてロストロポーヴィチのチェロを聴いたのは、大学生の頃、ブラームスのチェロソナタのCDでした。このCDは自分で買ったはずなのに、どういうきっかけで買ったのか、全然記憶に無いんです(@o@)。ジャケ買いするようなジャケでもなかったし(失礼!)。でも、一番冒頭のフレーズから胃の奥のあたりをぎゅうっと鷲掴みにされ、以来、チェロという楽器の、人間の奥底を描き出すような深い音色に魅了されています。一度、上野にロストロポーヴィチの独奏公演も聴きに行ったことがあったんですけど、あれは何年のことだったか(記憶が…… 苦笑)。
御年80歳、少し前には入院されていたというのが気がかりですが、ぜひ健康で長生きしていただきたいものです。ソビエトからロシアへの激動の時代を生き抜き(長年亡命を余儀なくされ、ゴルバチョフ体制になってから国籍回復)、彼のために作られた曲も多数あるという、20世紀の歴史と音楽史の生き証人のようなお方ですし。
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ:日本語Wikipedia

思い出の「ブラームスチェロソナタ集」のCD(チェロ:ロストロポーヴィチ、ピアノ:ルドルフ・ゼルキン)は両親の家に置きっぱなしなので、手元に欲しくなって思わず昨晩amazonで購入ボタンクリック!
さらにさらに暴走して、iTSのヨーヨー・マ(チェロ)&エマニュエル・アックス(ピアノ)の"Brahms: Sonatas for Cello and Piano"もダウンロード!
こうなってくると、ブリテンやショスタコーヴィチ、バッハの無伴奏にベートーベンのチェロソナタ等々も一通りそろえたくなってきますが、実家にあるんだから早まらないようにしないと(汗)。

ちなみに、この記事を書きながら検索していて初めて知ったのですが、ロストロポーヴィチ&ゼルキン演奏のブラームス・チェロソナタ集は1984年、ヨーヨー・マ&アックス版は1986年にグラミー賞の室内楽部門を受賞しているそうです。高校生だった当時から○×年を経た現在に至るまで、グラミーにそんな部門があったことすら知りませんでしたw。ブログ書いていると勉強になるわっ。
Grammy Award for Best Chamber Music Performance:英語Wikipedia
知らないうちにグラミー受賞作を聴き比べていたというのにもちょっとびっくりしたし、かなり質感の違う2つの演奏がたった2年しか隔てずに受賞していたというのも、私としては意外でした。ロストロポーヴィチ版はもっと古い録音だと勝手に思い込んでいたもので。(実際は1982年録音だそうです。)

ちなみにちなみに(笑)、1984年のRecord of the Yearはマイケル・ジャクソンのBeat It!で、Album of the Yearが同じくマイケルのThriller。Song of the YearがポリスのEvery Breath You Take、Best New Artistがカルチャークラブ!うっわ~(爆)
そして、1986年はRecord of the YearとSong of the Yearが両方We Are The World。Album of the Yearがフィル・コリンズのNo Jacket Required。Best New Artistがシャーデーだそうです。
ロック・ポップス界とクラシック界の温度差が面白いなぁ。ねぇ?マイコー(笑)

おっと!!脱線しすぎ!!
ヨーヨー・マの演奏は優雅でなめらかで、重厚で情念のかたまりのような(笑)ロストロポーヴィッチとはすごく感触が違うんですよね。これはこれで綺麗なんですが。オリエンタル・モダンなジャケット・アートも洗練されていますね。こちらを聴きながら、ロストロポーヴィチ版のCDの到着を待つことにします。

YouTubeにもロストロポーヴィチの映像が結構ありました。
残念ながらブラームスのチェロソナタは無かったのですが、超有名なバッハの無伴奏チェロ組曲第1番のプレリュードがあったので、こちらからどうぞ。
ちょっとテンポが速いですが、この曲だとよくありがちな、優雅に小指を立ててコーヒーをすすっているようなイージーリスニング・ムードではなく、切迫した緊張感があると思いました。若い頃に比べると指の動きも悪くなっていそうですが、その不器用さにもかえって胸が熱くなってしまいます。
2007年03月29日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽[Classical]

オルゴールを開くとき

子どもの頃、家には箱型のオルゴールがいくつかありました。
実用性はありませんが、ときどき思い出したように引っ張り出してはネジを巻き、ポロンポロンと鳴らして楽しんだものです。
そのオルゴールたちが何のメロディーを奏でていたかは、すっかり忘れてしまいました。でも、ジーーーーーッというネジの回転音が小さく混じる中、ピンが櫛歯の弁(と呼ぶのだそうです。こちらのサイトで知りました。)をひとつひとつはじく音。重厚な蓋を閉める時に蝶番がかくん、となる感触。そういうディテールだけはよく覚えています。

どうしてオルゴールの音って懐かしく響くのでしょうね?
ピンが訥々と弁をはじく音が、「心の琴線に触れる」イメージを喚起するからでしょうか。
ネジをいっぱいに巻いた直後の、キリキリすばやくメロディーが鳴っている時よりも、もうすぐ止まってしまいそうな鳴り方の時が、儚くて好きです。

ところで、「amnesiac's music box(記憶喪失者のオルゴール)」と名付けたこのブログ、しばらくパスワード・ロックをかけてひっそりと書いていましたが、そろそろ蓋を開けようと思います。私にとって、言葉は自分と他者の間になくては意味の無いものなので……。このブログは、私と世界との間に、どんな像を結び、どんな音を聴かせてくれることになるのでしょうか。

イージーリスニング的な、「オルゴール・メロディ」のCDもいろいろあるようですが、そちらにはあまり興味が湧きません。オルゴール本来の、巻かれたネジに動かされている緊張感、ネジが緩んだら終わりが訪れるという切なさが無いからかもしれません。
本物のオルゴールに使われたことがあるかどうかは知りませんが、個人的にオルゴールを強くイメージさせられるのは、バッハの「ゴールドベルク変奏曲」です。(グレン・グールド晩年の再演版のイメージで。)
訥々とはじまるアリア。キリキリと速度を増す変奏。ネジが緩みはじめたオルゴールさながら、まどろみに落ちる寸前のアリア・ダ・カーポ。

このブログと新しい年の幕開けは、この音で始めたいと思います。ひんやり白い新年の空気を頬に感じながら、一音、一音、訥々と。

これを読んでくださった皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1981年デジタル録音) バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1981年デジタル録音)
グールド(グレン) (2004/11/17)
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2007年01月01日 | Comments(5) | Trackback(0) | 音楽[Classical]
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